東野圭吾 ガリレオシリーズ 予知夢







ガリレオシリーズ第2作です。
5つの話から成る短編集です。




夢想る(ゆめみる)

霊視る(みえる)

騒霊ぐ(さわぐ)

絞殺る(しめる)

予知る(しる)




この5つが収められています。
5つともガリレオらしいとも言えますが、理系の話はそれほど出てこないので
読みやすいと思います。






夢想る(ゆめみる)




17年前に見た夢が本当かどうかという話です。

ある男性が小学4年の時に、将来結婚する女性を夢で見たと言います。
その女性の存在を17年後の27歳の時に知るのですが、その時その女性は
16
歳の女子高生でした。

16歳の女子高生が生まれる前に、その彼女と結婚する夢を見たという話は
本当なのかどうか、分からないまま話は進んで行きます。


森崎礼美というのが女子高生の名前で、17年前に見た夢に出てきた女性も
森崎礼美という名前だったのです。

この偶然の一致は何なのか、ガリレオが中心になり解明して行きますが、この事件には
裏があります。


人に知られたくない事実を隠そうとして、ある人物が事件を引き起こします。
最後の最後で事件が分かるので、最後まで気を抜かずに読んで下さい。




霊視る(みえる)




亡くなったはずの女性が目の前にいる、果たしてそれは亡霊なのか
という話になります。


女性が殺されるのですが、その同じ時間に、別の場所で、殺された女性が
目撃されます。

いるはずのない女性が、そこに居たのですが、もちろん裏があります。
裏に隠された真相を解明して行きますが、特に理系の話は出てきません。


心霊写真のような話も出てきますが、もちろん心霊写真ではありません。


しかし写真が大きな意味を持ちます。
殺された女性はある意味のある一枚の写真を撮ります。
それが事件に大きく関係してきます。


最後に事件の謎が解けるのですが、最後まで読まないと分からない内容と
なっています。


裏にある真相とは何か、最後まで読んで下さい。

個人的には少し話が強引過ぎるかと思いました。




騒霊ぐ(さわぐ)




いわゆるポルターガイストの話になります。
原因不明の揺れが家を襲います。
そこの家の住民はその揺れを怖がって、毎日外出します。

その謎の揺れが事件と繋がっていきます。


話はある男性が行方不明になったところから始まります。
その後、行方が分からなかったのですが、ある家に行ったらしいということが
分かります。


そしてその家には、怪しげな男2人、女2人の合計4人が住んでいました。
家族には見えないこの4人は、毎日決まった時間に外出します。


その外出している時に、謎の揺れが起こるのです。
その揺れを解明して行きますが、それほど難しいトリックはありません。
もちろんポルターガイストなどでもありません。


行方不明になった男性のその後も、その家と関係してきます。
理系の知識はあまり出てこない話です。




絞殺る(しめる)




ホテルの一室で、死体が発見されました。

首を絞められた跡があり、他殺と断定されます。

しかしこの事件の裏にはもちろん真相が隠されています。


ある工場経営者が、お金を返してもらえるということである日の午後出かけます。
しかしその経営者はいつまで経っても帰ってきません。

翌日になっても帰ってこず、家族が警察に電話しようとしたところ、逆に警察から
電話がかかってきます。

死体で発見されたのです。


この話は殺人事件かどうか、ということになるのですが、その裏には東野さん自身の
経験も生かされています。

東野さんは学生時代アーチェリー部に所属していました。
アーチェリーの話が出てきます。

東野さんらしいので、面白く読めると思います。

理系とアーチェリーという東野ワールドを楽しめる話です。




予知る(しる)




最初の「夢想る(ゆめみる)」のような話です。
女性が自殺をするのですが、その自殺の場面を2日前に見たという少女が現れます。

ガリレオが苦手とする子供の登場です。
子供とガリレオの会話に注目して下さい。


この話は少し入り組んでおり、結構裏があります。
女性の自殺にはもちろん真相があります。

その真相が明らかになりますが、ガリレオは自殺トリックを解明するだけで
自殺の裏にある真相までは迫りません。


逮捕者も出ない話ですが、理系の話もあり、子供とガリレオの接点もあるので
ガリレオらしい話となります。

この話も「予知夢」にふさわしい話だと思います。


この「予知夢」という本は5つの短編から成っていますが、初期のガリレオを
知ることができます。


1作の「探偵ガリレオ」と大きな違いはありませんが、色々な事件と出会うので
ガリレオをさらに知ることができます。

またガリレオが子供を苦手としているところも大きいです。







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