東野圭吾 天空の蜂







東野圭吾さんの思い入れが強い話です。
原発を扱っている622ページある長編で、色々な専門用語が出てくることもあり読むのは少し大変です。

しかし読み応えがあるので、原発を考える上でも読んで欲しいと思います。


ビッグBという名の超大型特殊ヘリコプターが盗まれます。
そのヘリコプターは少し手が加えられており、自動操縦が可能で無人でも飛ぶことが
できるようになっています。


無人ヘリは飛び続け、福井県の高速増殖炉「新陽」の上まで行きます。
犯人はこの新陽にヘリを落下させる気でいます。

しかしそのヘリには少年が一人乗っていました。
この少年が乗っていることは犯人にとっても予想外のことです。

犯人は少年が一人で乗っていることを確認し、
少年の救出を認めます。

ただし、ヘリは着陸させずに、ホバリングしている状態で救出するという条件付きです。


上空約1000メートルを飛んでいるヘリから、どうやって少年を救出するのか緊張の場面が続きます。
この救出劇では、色々な用語が出てきます。
しかし場面が場面だけあって、ずっと緊張状態が続きます。

一旦は救助が成功しかかりますが、簡単には行きません。

上空1000メートルでの
緊張の救出劇を読んで下さい。



そして犯人は、いよいよこの無人ヘリを新陽に落とそうとしてきます。
新陽に、もしヘリが落ちるとどうなるのか、色々な考えが出てきます。

専門的な意見がどんどんと出てくるので、ややこしくなってきますが丁寧に読んで行って下さい。


またこれはもちろん事件なので、警察が動いています。
警察の捜査で、犯人らしき人物が分かってきます。

犯人が徐々に特定されて行き、犯人を追いこんで行くのですが、ヘリは新陽の上を飛んだままです。
犯人を捕まえても、ヘリを止めることはできません。

大事なのは犯人ではなく、ヘリです。
ヘリが主人公と言える話です。



そしてヘリはついに落下する瞬間が来ます。
その時、「新陽」はどうなるのか、最後はどうなったのか、読んで確かめて下さい。



この話は原発に付いて考えさせられます。
地元民でも原発に対する意見は様々です。

原発を考える上でもぜひ読んで欲しいと思います。



「天空の蜂」はヘリがずっと飛んでいる話です。
ヘリの音が鳴りっぱなしの状態で読み進めることになると思います。

少年の救出の場面は本当に読んでいて緊張します。
読書で緊張することは珍しいですが、それだけ東野さんの描写が上手いのです。


またこの話は東野さんらしさ全開とも言えます。
理系の専門的な話が結構出てきます。


理系の話が多いので、読んでいて疲れます。
しかし大事な話なので、疲れていても負けずに読み進めて、最後まで読んで結末を知って下さい。

そして原発に付いて考えて下さい。

この話では東野さんの立場は明らかにはされていません。
書かれたのが1995年ですが、いつ読んでも原発に付いて考えさせられる話と言えます。








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