東野圭吾 疾風ロンド







東野圭吾さんの書き下ろし文庫です。
「白銀ジャック」の続編という感じの内容です。

東野さんらしく、スキー、スノーボードが中心の話です。
東野さんはウィンタースポーツ好きで有名で、特にスノーボードが好きな人です。


話は泰鵬(たいほう)大学医科学研究所という所から炭疽菌が盗まれます。
K-55」という名前がつけられている生物兵器が研究所から盗まれ、犯人から脅迫メールが届きます。


犯人はどこかのスキー場にその生物兵器である炭疽菌を埋め、3億円を要求してきます。
3億払えば、埋めた場所などを教える、ということです。

しかし犯人はすぐ分かります。
研究所で以前働いていた、葛原という男です。
葛原の仕業だとすぐ分かるのですが、その葛原が、交通事故で亡くなってしまいます。


犯人が亡くなり、事件は終わるのかと思いきや、終わりません。
その生物兵器である炭疽菌探しが始まります。


炭疽菌はどこかのスキー場に埋められたのですが、どこか分かりません。
しかし色々調べた結果、長野県の里沢温泉スキー場であることが分かりました。


そのスキー場に、泰鵬大学医科学研究所の栗林という研究員と、その中学2年の息子秀人(しゅうと)が行くことになりました。
栗林はスキーが苦手で上手く滑れません。

しかし息子の秀人はスキーが上手く、息子の力を借りる形で、栗林がそのスキー場に炭疽菌を
探しに行くことになりました。




話はこの炭疽菌探しになります。

スキー場は広く、炭疽菌が入った小さな容器は簡単には見つかりません。
また、栗林はスキーの素人で、上手く滑ることができません。

下手な上に、滑走禁止区域まで行き、炭疽菌を探そうとします。
当然パトロール隊に見つかるのですが、栗林は詳しい事情を話すことができません。


栗林はその後けがをし、動けなくなります。
結局は事情を少しごまかしながら説明し、スキー場の係員に探してもらうことになりました。


どこに炭疽菌が埋められたのか、誰が最初に見つけるのか、また裏で動いている人物が何をしようとしているのか
こういうことが絡まってきます。



なかなか炭疽菌の場所が分かりません。
ありそうな場所に行っても分かりません。

目印はテディベアが吊るされている木で、そこに炭疽菌が埋められているのですが、肝心のテディベアが見つかりません。
また方向探知受信機を使って探すこともできるのですが、その受信機が反応しません。


炭疽菌はどこに行ったのか、本当に埋められているのか、と謎が出てきますが、意外な場所、というよりも
意外なところから炭疽菌が見つかります。



偶然にもテディベアを持っている人物を見つけました。
この人物を見つけたことで、一気に話は解決へと向かいます。

しかし簡単に解決はしません。


テディベアを持っていた人物によると、このテディベアは見知らぬ人物からもらったということなので
その人物を探す
必要があります。


テディベアは目印であり、炭疽菌は入っていないのです。
テディベアがあった木の近くに炭疽菌容器は埋められているのです。


その人物を見つけ、どこにテディベアがあったのか聞き出す必要があります。


また、この炭疽菌入り容器を狙っている人物が他にもいます。
その人物ももちろん動きます。



テディベアが吊るされていた木を誰が最初に見つけ、誰が最初に炭疽菌入り容器を回収するのか
という展開が続きます。



徐々に話は終わりに向かいますが、東野さんらしく簡単には終わりません。


テディベアが吊るされていた木を見つけ、炭疽菌入り容器も見つけるのですが、その容器が
色々な人間の手に渡ります。


一番容器を回収しなければならないのは栗林です。
何があっても栗林が回収しなければならないのですが、なかなか簡単には栗林の手に渡りません。


そしてこの容器を狙っている人物も、最後の最後まで容器を手に入れようとします。


最後はこの容器の行方が大事になります。
意外なところに容器は行きます。


さらに、最後には大逆転というか、オチが用意されています。
この容器を狙っていた人物の顛末が分かります。

笑いというか、笑ってしまうオチでこの話は終わります。


東野さんらしく、ウィンタースポーツを扱い、登場人物はやはり理系で、家族の話にもなり、最後には逆転が
用意されています。



スピード感溢れる展開とも言えますが、ウィンタースポーツ好きの東野さんらしい話と言えます。
専門用語が結構出てくるので、ウィンタースポーツにも詳しくなれます。


この話で、東野さんのウィンタースポーツへの愛を感じて下さい。







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