東野圭吾 加賀恭一郎シリーズ 新参者







加賀が日本橋署に異動しています。

「嘘をもうひとつだけ」を書き上げた時、東野さんは加賀を
異動させようかと語っていましたが、「赤い指」を挟んで
この「新参者」で加賀を日本橋署に異動させました。


練馬署から日本橋署に異動となった加賀は、自らの足で歩き
この街を知ろうとします。


もちろん事件があるのですが、加賀が見て回った日本橋を知る
ことができます。


この話は、一見すると何も繋がりがない話が続くのですが、最後に見事
一つに繋がります。


これは東野ワールドと言えます。
東野さんらしい話の流れで、最後まで読むとしっかりと理解ができます。

コロコロと話が変わって行きますが、最後まで読んで下さい。


話は9章からなっています。




煎餅屋の娘

料亭の小僧

瀬戸物屋の嫁

時計店の犬

洋菓子店の店員

翻訳家の友

清掃屋の社長

民芸品屋の客

日本橋の刑事





この9つの話は、短編集のようにバラバラな感じがしますが
徐々にまとまって行きます。

最後の「日本橋の刑事」で事件は解決します。


話は45歳の女性が亡くなることから始まります。
自宅のマンションで亡くなるのですが、他殺であることが分かり
殺人事件として捜査が行われます。


加賀は日本橋署に異動になったばかりで、この街の「新参者」として
捜査を始めます。

加賀らしく鋭い目で捜査を始め、徐々に真相に迫ります。

話の順は、加賀が訪ね歩く順となります。




煎餅屋、料亭、瀬戸物屋、時計店、洋菓子店、翻訳家、清掃屋、民芸品屋



こういう順番で加賀が自らの足で訪ねて行き、事件の真相に迫って行きます。
徐々に事件解決に向かう話は読んでいて引き込まれます。

最初は何か分からないのですが、洋菓子店くらいになると徐々に話が分かってきます。



また、この話も家族の話となります。

亡くなった女性の家族、他の登場人物の家族など、家族の話に
なって行きます。


家族の話は東野さんらしいものです。

亡くなった女性の家族構成、家族関係が大事になります。


話は加賀が解決に向けて動きますが、最後には違う刑事が出てきます。
この刑事の存在も大事になります。

またこの刑事の家族の話も出てきます。


事件の裏にある事実も大事ですが、それよりも加賀の日本橋署
デビューという話と言えます。


この本を読むと、人形町、小伝馬町などに出かけたくなります。
町の様子が分かり、実際に町を歩いているような気になります。


加賀恭一郎シリーズの新たな始まりとも言える話です。
ぜひ読んで下さい。







第9作「麒麟の翼」

加賀恭一郎シリーズ

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