大沢在昌 新宿鮫







大沢在昌さんの新宿鮫第1弾です。

これは新宿鮫シリーズ第10作「絆回廊」まで読んだ後、第1作から読み返して感想を書いています。


新宿鮫シリーズはどこから読んでも面白い、などと言われていますが、やはり第1から読むべきです。
人間関係が分かるようになっているので、第1作を逃すと人間関係が分かりにくいです。


新宿鮫は、新宿署に勤める鮫島警部のことです。
鮫島は元キャリアですが、新宿署の防犯課に身を置く警部です。
キャリアとは違う道を進むことになりました。

その経緯が第1作で書かれています。


鮫島と繋がりが深いのが、同じ防犯課の桃井警部です。
桃井は一応鮫島の上司ということになり、鮫島の数少ない理解者です。

桃井と鮫島の繋がりは新宿鮫シリーズでかなり重要になります。
1作でも桃井が活躍します。


同じ警察で鮫島と繋がりが深いのが、同期の香田警視です。
香田はキャリア街道を歩んで行き、警視まで出世しています。


警部と警視は2階級の違いがあり、香田の方が身分が上になります。
しかし鮫島は香田を「香田」と普段は呼んでいます。


鮫島と香田の関係はライバルというか、敵同士の関係です。
常に香田が鮫島の邪魔をしようとします。

1作から香田と鮫島の対立が描かれています。


さらに藪という鑑識係員も出てきます。
藪は桃井同様、鮫島の理解者です。



また鮫島にとって欠かせないのが、14歳年下の恋人、晶です。
鮫島は36歳、晶は22歳です。


晶はバンド「フーズ・ハニイ」のボーカルをしており、徐々に有名になって行きます。
1作ではまだ有名ではありませんが、ライブ活動をしている様子が分かります。

この晶が事件に大きく関わってきます。


こういう登場人物を中心に読んで行くと、新宿鮫シリーズを楽しめます。



警察が連続して殺されるという事件が起こります。
その犯人捜しが中心となり、話は進みます。


犯人捜しをするのですが、鮫島は一人で動きます。
鮫島は常に一人です。

しかし桃井は鮫島の味方をします。
そして鮫島の前に香田が出てきます。


鮫島と香田は対立します。


警察殺しの犯人を探して行くのですが、真犯人が分かりません。
犯人らしき人物を捕まえても、真犯人ではありませんでした。


しかし真犯人はすぐ分かります。
真犯人の動機も分かりました。


そして真犯人を捕まえに行くのですが、真犯人の最終的な狙いが分かりません。
どこに現れ、誰を狙うのか不明です。


そこで鮫島は一人で動きます。
鮫島は勘を働かすこともして、真犯人の狙いに気付きます。


そして犯人を捕まえに行きます。
真犯人が現れた場所、狙った人物が鮫島と大きく関わっています。


最後は逆転が用意されていると言えますが、この話は鮫島という警部の紹介とも言えます。


鮫島がなぜ新宿署に勤務し、なぜ一人なのか、なぜ新宿鮫と呼ばれているのか分かる内容となっています。


事件解決よりも、鮫島を知ることができる話です。
やはり最初に読むべきものです。


この話から新宿鮫シリーズを読み始めて下さい。






毒猿(新宿鮫U)


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