東野圭吾 名探偵の掟







東野さんの話の中では、特異なものとなります。
これは笑いをテーマにしたものと言えますが、本格推理をテーマにしているとも言えます。

本格推理とはどういうものか、この本で学ぶことができます。
本格推理を面白おかしく説明している本、と言うこともできると思います。


話は12の短編と最後の選択という13の話から成ります。
短編小説ではないですが、短編集ということになります。

密室あり、ダイイングメッセージあり、時刻表トリックあり、犯人捜しありと
ミステリーらしくなっていますが、こういうものを面白おかしく書いています。


本物の推理小説を読みたい人には向いていません。
東野さんの一風変わった話を読みたい人向けです。


また時間つぶしにはちょうど良いかと思います。


一応、天下一大五郎という探偵が主人公で、大河原番三(おおがわらばんぞう)という警部が
脇役のようになっています。


しかしミステリーではなく、コメディータッチで話は進みます。

天下一大五郎という名前からしてもふざけていますが、話も真剣なものではありません。

時間が空いている時にでも読んで下さい。



この本は、吉川英治文学新人賞の候補に挙がりましたが、東野さん自身「凹んだ」ということです。
なぜ東野さんが、この本が候補に挙がって凹んだのかは読めば分かります。

なおこの本と同じ年(1996年)に加賀恭一郎シリーズの「悪意」も出されており、東野さんは
悪意」に絶対的な自信を持っていたということです。

評判になったのが「悪意」ではなく、この「名探偵の掟」であることは皮肉なものです。







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