川端康成



川端康成と言えばまずは「雪国」だと思います。
物語の最初に出てくる「雪国」は上越線の土樽駅付近のことで
その後の話は越後湯沢で進んで行きます。


この話は、何とも昔の日本らしいものと言えます。
東京から来た島村という男性と芸者の駒子との関係が中心に話が進みます。

この2人は、なかなか一線を越えませんが、結局は越えないまま話が終わります。

当時の生活などを知ることができるので面白いと言えますが、人によっては
中途半端で終わるとも言える内容です。

しかしやはり表現豊かに書かれているので、読む価値はあると言えます。
ページ数も少ないですし、難しい表現はありません。

読んで、昔の日本を知って下さい。
細かいところまで目を配れば、色々な楽しみ方ができる本です。






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「名人」は川端康成が囲碁の観戦記をした時の話です。
本因坊家21世の本因坊秀哉(ほんいんぼう しゅうさい)の引退碁の
観戦記となります。

観戦記とは、囲碁の対局の場にいて、新聞にその観戦の様子を
掲載することを言います。


この引退碁は約半年にも渡りました。
今では最大2日で終わる囲碁ですが、この引退碁は本因坊秀哉の病状もあり
中断が何度もあり、終わるまで約半年かかりました。

その半年間の話となります。


囲碁を知らない人には少し厳しいかもしれませんが、それでも読めると思います。
囲碁の難しい話を知らなくても、読めるように工夫されています。



本因坊秀哉の相手は木谷実七段です。
しかし本では「大竹」として出て来ています。

高齢で病気を抱えている本因坊秀哉と、実力と勢いを兼ね備えている
若い木谷実七段の戦いは、木谷七段の勝利で終わります。

しかし半年もかかったこともあり、勝負が終わるまでドラマが色々とあります。
そのドラマを上手くまとめています。


本因坊秀哉はその後なくなりますが、引退碁で命をかけた最後の戦いをします。
命をかけて戦う姿勢を知ることもできます。

川端康成が囲碁の観戦記を務めたことはあまり知られていないかもしれませんが
この本で、囲碁の世界、本因坊という名前、勝負への執念などを知って下さい。

またこの本をきっかけに、囲碁への関心を持って欲しいと思います。





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