東野圭吾 秘密







体と心が入れ替わる、という話です。

バスに乗っていた杉田直子、藻奈美(もなみ)母娘が転落事故に遭い
母親である杉田直子が亡くなります。
娘の藻奈美は一命を取りとめます。


しかし藻奈美の体には母、直子の心が宿っていました。
体は藻奈美で心は直子、体は小学生で心は大人、という
人生がそこから始まります。

直子の夫であり、藻奈美の父親であるのが杉田平介です。
平介はこの事実を受け入れ、心は直子である藻奈美と2人だけの
生活を始めます。


話は平介と藻奈美の2人の生活が中心となります。


またバス転落事故があったので、バス会社への補償を求めることにもなります。
バス会社は補償に応じ、事故はこれで終わりを見せます。


バスの運転手は梶川という男性で、事故で亡くなっています。
梶川の妻が謝罪しに遺族の前に現れます。

この梶川の家族の話も出てきます。
梶川が亡くなったことで、梶川家は妻と中学生の娘の2人だけに
なってしまいました。

母子家庭は東野さんの話でよく出てきます。

梶川の妻は体が丈夫ではなかったのですが、働かなければなりません。
しかしある日体調を壊し、そのまま亡くなります。


バスの運転手の家族にも不幸が襲いかかることになりました。
娘は一人だけになってしまいました。
その後、娘は親せきの家に引き取られました。


梶川の話はまた出てきます。
梶川は離婚歴があり、北海道に前妻と息子がいることが分かります。

平介は仕事で北海道に行くついでに、この2人に会いに行きます。

平介は梶川の息子に会うことはできましたが、母親とは会えませんでした。
というよりこの息子により断られたのです。

これで平介と梶川家との繋がりは終わったかに思われましたが、最後の方で
また出てきます。

そこで梶川の本当の話を知ることができます。




藻奈美はその後、勉強し私立中学に進みます。

もちろん心は母親の直子なので、勉強も実際は直子がしたのです。
直子が一生懸命努力し、藻奈美は成長して行きます。


藻奈美はやがて高校に進み、高校生活を楽しみます。
男女共学で、進学率が高いという高校です。


藻奈美はそこでテニス部に入り、部活に勉強にと忙しい高校生活を送ります。
そのテニス部で1年先輩の相馬という男子生徒と出会います。

相馬と藻奈美の関係が結構重要になります。
藻奈美は体は高校1年生ですが、心は母親の直子なのです。

実際は相馬と直子の関係になります。
この二人の関係を平介が知り、何とかしようとします。
平介は懸命に相馬と直子の関係を知ろうとして、そして妨害します。


実際、平介はこの2人の関係を何とかしました。
しかしそのことにより、直子との関係がぎくしゃくし始めます。


こういう出来事があった後に、藻奈美に異変が訪れます。
心は直子なのですが、ある日、藻奈美が突然目覚めます。

体も心も藻奈美になったのです。

事故から約5年経って、藻奈美が突然目覚めたのです。

ここから話は変わってきます。


藻奈美は目覚めますが、またしばらくすると直子に戻ります。
直子と藻奈美が入れ替わる日々が続き、徐々に藻奈美が目覚めている
時間が長くなります。

藻奈美が目覚めているということは、直子が消えている時間が
長くなるということです。

そして次第に直子から藻奈美へと変わって行き、最終的に藻奈美は
藻奈美になります。


直子は消えたのです。



藻奈美はその後、結婚することになります。
その結婚の時に、タイトルの「秘密」の意味が分かります。


藻奈美はある秘密を持って結婚をします。
しかし父親である平介は、そのある秘密に気が付きます。

気付きますが、平介は言いません。
その秘密は言ってはならないのです。



最後の最後でタイトルの意味が分かり、感動が待っています。
最後までしっかりと読んで「秘密」の意味を確認して下さい。



話は現実離れしていますが、ぐいぐいと惹きこまれる話です。
そして東野さんらしく、最後の最後に感動が待っています。

最後まで読んで「秘密」の意味を知って下さい。







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