東野圭吾 白馬山荘殺人事件







東野圭吾さんのデビュー3作目です。
学園物が続いていたので、この話は初めての本格ミステリー
ということになります。


これは2人の女子大生が事件の謎に迫る、という話です。


主人公の一人、菜穂子(ナオコ)の兄、公一が信州の山奥の
ある宿で服毒自殺を図りました。

しかし妹の菜穂子は自殺に納得せず、親友のマコトを連れて
その宿に真実を知りに向かいます。

宿には自殺のちょうど1年後に行きます。
その宿は毎年同じ時期に同じ人たちが集まるということで
菜穂子たちが行ったその日も、1年前と同じ人たちが集まっていました。


菜穂子とマコトは他の人たちには隠して何とか自殺の真実を
知ろうとします。

唯一この2人のことを知っていたのは、宿で働く高瀬という
若い男性だけです。

この高瀬も重要な役割を果たします。



公一はいわゆる密室で、服毒自殺を図った、ということです。
密室トリック、ということになると、デビュー作「放課後」、加賀恭一郎シリーズの「卒業」に
続いて3作連続となります。

なお密室は次作の「学生街の殺人」でも出てきます。




自殺の謎を探りに行ったその宿では、実は公一が自殺する1年目にも
人が亡くなっています。

そして菜穂子とマコトが行ったその時にも、一人亡くなります。
不審な死が3年連続で続いたことになります。

この連続不審死は繋がりがあります。
そして徐々に核心に迫ります。


なお、この宿は「まざあ・ぐうす」と言い、マザー・グースの詞が謎を解く
カギになってきます。

マザー・グースを知っている人、関心がある人は楽しめる
内容だと思います。

ギリスの童謡なので英語が普通に出てきます。
英語で読めると、なおこの話は楽しめます。

ピリオドとコンマの違いなど、少し細かいことが出てきますが
頑張って読んで下さい。


「まざあ・ぐうす」という宿には、各部屋にマザー・グースの詞が
書いてあります。

それを順に読んで行くことで、謎が解けます。
そしてこの不審死も分かってきます。


菜穂子の兄の自殺は本当はどうだったのか、真実は最後に分かりますが
東野さんらしく、最後に逆転が用意されています。


この話はプロローグで始まりエピローグで終わる展開になります。
まだ東野さん初期の話なので、極端な意外性はないのですが
プロローグの意味が最後で分かります。

プロローグを踏まえて読んで行って下さい。

また、最後の逆転ですが、「まざあ・ぐうす」という宿の謎が分かるということです。


最後まで読んで、東野さん初の本格ミステリーを楽しんで下さい。







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