東野圭吾 ダイイング・アイ







天使の耳」と同じく、交通事故を扱ったものです。
東野さんは自動車関連企業に勤めていたこともあり、交通事故は東野さんらしいテーマと言えます。


29歳のピアノ講師、岸中美菜絵(みなえ)がレッスンを終え、自転車で帰宅途中
車にはねられ、亡くなります。

またバーテンダーの雨村慎介(あめむらしんすけ)が何者かに襲われ、記憶の一部を無くします。


雨村を襲った犯人は、ほどなく分かりました。
岸中美菜絵の夫である、岸中玲二でした。
しかしその玲二は自宅で自殺をしていました。


いきなり相次いで人が亡くなるところから話が本格的に始まります。
これは記憶の一部を失った雨村が、記憶を取り戻す話とも言えます。

雨村はどうやら交通事故を起こした張本人らしいのですが、事故の記憶を無くしており詳細までは分かりません。


雨村は周囲の者たちに、事故のことをあれこれと聞いて回ります。
しかし周りの者たちは事故について、正確なことを話そうとはしません。

事故には何かあったのです。
これは単なる事故ではありませんでした。


また、ある日、謎の女性が雨村の前に現れます。
謎の女性は、名前は瑠璃子と言いました。

瑠璃子は雨村が勤める店にやってきて、カクテルを飲みます。
雨村はこの女性に興味を持ち始めます。
惹かれるということではありませんが、どこか不思議な力に引き込まれて行きます。


この女性が交通事故の大きなカギを握っています。


さらに、徐々に交通事故の詳細が分かってきます。

実はこの交通事故は多重事故で、雨村の車以外にもう一台事故に絡んでいました。

雨村は他の車を運転していた人物を探そうとします。
そして他の車を運転していたのが、木内春彦であることが分かります。

この木内も謎に満ちています。
会社員のはずなのですが、かなりのお金を持っているのです。

また交通事故を起こしたとは思えないくらい、罪の意識はありません。
木内も実は裏がありました。


雨村が記憶を取り戻す過程で、色々な謎が出てきます。
その謎を、記憶を取り戻すことで、解いて行きます。


謎の女性、木内、雨村、雨村の周囲の者、と色々と人が出てきます。
雨村の周囲の者は事故の真相を知っているのですが、詳しいことを話そうとはしません。


雨村は木内に会って、事故のことを聞いても事実は分かりません。
そして謎の女性の存在があります。


謎の女性が誰なのか分からないのですが、誰かに似ていることが分かります。
それは事故で亡くなったはずの岸中美菜絵です。

岸中美菜絵そっくりの女性が雨村の前にいるのです。
美菜絵はもちろん亡くなっているので、美菜絵のはずがないのですが、見た目は美菜絵です。


この岸中美菜絵そっくりの女性が大きなカギを握っています。
そして木内もそこに絡んできます。


雨村は記憶を徐々に戻し、そしてある時、記憶が完全に戻ります。
事故の謎が解けます。


謎の女性の正体も分かります。
謎の女性は事故に大いに関係していました。
また、なぜ岸中美菜絵に似ているのかも分かります。

その理由がダイイング・アイです。


木内がどう事故に関係していたのかももちろん分かります。



この話は謎に満ちています。

単なる事故ではない話で、事故の真相が大事になります。
また事故の謎を解く過程で、多くの人が亡くなります。


400ページの話ですが、最初から最後まで謎の雰囲気に包まれています。
複数の謎が絡み合っています。

最後は寂しくも悲しい、そしてつらい結末を迎えます。

個人的には少し重い話です。
交通事故が引き起こした悲劇を読んで行って下さい。







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