大沢在昌 毒猿 新宿鮫U







新宿鮫シリーズ第2弾です。
ハードボイルドらしい内容です。

毒猿という殺し屋中心の話です。
台湾の話がよく出てきます。
人物名、組織名などややこしいので、丁寧に読んで下さい。

なお、カナが振ってあるので、読めるようになっています。


この話は新宿署からは鮫島が出て行きますが、警視庁の荒木という警視と一緒に捜査を進めることになります。

この荒木も鮫島同様、元キャリアで、出世街道から外れています。
荒木にも注目です。


話は台湾の抗争が新宿に持ち込まれる、ということになります。
台湾やくざと日本やくざの関係、話がよく出てきます。


毒猿という殺し屋が、イエーという台湾やくざの大物を追いかけ日本にやってきました。
また同時に、毒猿を追いかけ、台湾から郭という警察もやってきています。

郭も毒猿も元台湾の軍隊にいて、体一つで人を殺すことが出来る力を持っています。


その毒猿は偽名を使って、日本で生活を行っていました。
イエーの居場所を突き止めるため、キャバレーで働き、情報を探っていました。

しかし毒猿は日本語を話せません。
そのキャバレーで奈美という女性に出会います。

奈美は中国育ちで北京語が話せます。

この奈美が毒猿の通訳として、また毒猿の女として、毒猿と行動を共にします。



毒猿の執念は恐ろしいです。
相手を殺すためなら何でもします。

また一人で何人も殺すことができる武器も持っています。
まさに一人軍隊です。


毒猿はイエーをかくまっている日本のやくざを次々と殺して行きます。
まさにハードボイルドという内容です。


元軍隊ということもあり、武器を多く持っており、武器の扱いにも慣れています。
日本のやくざは手も足も出ません。

警察はもちろん毒猿を追いかけますが、台湾の刑事、郭も同じく毒猿を追いかけます。
しかし毒猿は捕まらず、次々に人を殺して行きます。

警察も犠牲者が出ます。



毒猿は一つ大きな問題を抱えていました。
虫垂炎にかかっていたのです。


虫垂炎は放っておくと腹膜炎を引き起こし、命も危険になってきます。
毒猿は薬を持っていますが、徐々になくなってきます。

病院に行っている暇もなく、また不法滞在なので病院に行くこともできません。


そこで奈美が薬を買いに行きます。
毒猿本人は買いに行けないので、奈美が代わりに買いに行きます。

その薬局は、表ではありません。
裏世界と通じている薬局です。


奈美は虫垂炎の薬を買うことが出来ましたが、その帰り、毒猿を追いかけていたやくざに拉致されます。
やくざが毒猿の病気のことを知り、奈美が薬を買いに来ると踏んで薬局を見張っていたのです。


やくざは女を拉致した後、拷問し、レイプもし、毒猿の居場所を吐かせようとします。
しかし奈美は口を割りません。

奈美は決して、毒猿の居場所を言いませんでした。



毒猿は容赦なく日本のやくざを殺して行きます。
奈美が襲われている最中も別の場所で毒猿はやくざを殺し、新宿御苑の台湾閣に現れることが分かります。


毒猿自ら、やくざに、そしてイエーに連絡してきました。


毒猿を追いかけ、日本のやくざ、そして警察が動きます。
台湾閣で本物の戦いが始まります。


毒猿は常に一人です。

一人で何人も殺せます。


やくざは20人ほどが動きますが、毒雑にかなう力は持っていません。
戦いの素人です。


台湾閣にやくざは乗り込みますが、毒猿の餌食になります。
毒猿はいとも簡単にやくざを殺して行きます。


そして鮫島も台湾閣に到着します。
そこで見たのは死体の山です。

毒猿にかなうものはいません。
毒猿は邪魔者を殺して行き、そしてついにイエーを追いつめます。

イエーは最後まで生き残っていましたが、毒猿から逃れることはできませんでした。


最後には鮫島も毒猿と対決をします。
鮫島、毒猿両者とも命を賭けて戦います。

そして毒猿が力尽きます。



最後の台湾閣で戦いは、まさにハードボイルドです。
凄い戦いが最後に用意されています。


最後の戦いまでも、毒猿の凄さが分かるようになっています。

毒猿はとんでもない殺し屋です。


本物のハードボイルドを読むことができます。
この本でハードボイルドの世界に引き込まれて下さい。


この話では鮫島のライバル、香田は出てきません。
しかし、香田など関係なく楽しめる話です。






屍蘭(新宿鮫V)


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