東野圭吾 怪しい人びと







タイトル通り怪しい人びとが出てくる短編集です。
珍しいことに表題になっているタイトルの話がありません。
怪しい人びとが出てきますが、「怪しい人びと」という話はありません。




寝ていた女




「俺」がアパートの自室を友人に貸す、という話です。
ある朝、自室に帰ってみると知らない女性がいた、ということで話が展開して行きます。

友人は女性をその部屋に連れ込み、一晩を過ごすのですが、ある日「俺」の
部屋に謎の女性がいました。


謎の女性はなぜ、何のためにその部屋に居たのか、という話でその謎を解いて行きます。




もう一度コールしてくれ




泥棒に入った芹沢豊という20歳の若者の話です。
芹沢は中道と泥棒に入り、逃げます。

しかし中道はすぐ捕まり、芹沢は近くの家に潜みます。

実はその家こそ、芹沢が目を付けていた家なのです。
泥棒ではなく、ある意味復讐のためにその家に入りました。

そして「コール」の話が出てきます。
これは言い換えれば「ジャッジ」です。

あのジャッジの理由を確かめに芹沢は家に入ります。
ジャッジ、つまり「コール」とは何なのか読んで確かめて下さい。




死んだら働けない




「ブルータスの心臓」のような話です。
ロボットが誤作動を起こし、人が亡くなったような出来事がありました。

人が亡くなっているので警察が動きますが、これには何か裏がありそうです。
そして徐々に真実が分かってきます。
「死んだら働けない」というタイトル通りの話になります。

ロボットと理系の話が出てくるので、東野さんらしいです。




甘いはずなのに




ある夫婦の新婚旅行での話です。
夫には特別な事情がありました。
夫は妻をあることで疑っています。

実は夫は再婚で、4歳の一人娘もいたのですが、娘は事故で亡くなります。
その事故の原因が今の妻にあったのではないかと夫は疑っています。

夫はその真実を確かめるため、妻を問い詰め、そして妻の命を奪おうとします。

夫は妻を最終的にどうしたのか、またこの2人はどうなったのか最後まで読むと分かります。
この話は東野さんらしく、最後に逆転が待っています。




灯台にて




ある男子大学生の東北への旅行記です。
東北へ一人旅に出かけ、灯台に泊ることになりました。

灯台には、狭いですが泊れるところがあり、灯台で働いている男性とともに
泊ることになります。


そしてその夜事件が起こります。
その事件がきっかけとなり、話は大きな展開を見せます。

男子大学生の友人が話を聞いて、その灯台に行くのですが、そこでさらに大きな事件が起こります。
何があったのかは読んで確かめて下さい。


人によって感想が異なる話だと思います。




結婚報告




結婚報告で送られてきた写真が本人のものではない、という話です。
智美の元に典子から結婚したという手紙が届きます。
しかし同封されていた写真に、典子とは違う女性が写っています。


どういうことなのか、智美は典子の元へ確認に向かいます。
智美は東京に住んでおり、典子は金沢に住んでいます。

金沢の話が少し出てくるので、金沢のことを知ることもできます。

このおかしな結婚報告にはもちろん裏があります。
そして最後は事件にまで発展して行きます。

少々強引な感じがする話です。
たまにはこういう話もあって良いかな、と思いながら読んで下さい。




コスタリカの雨は冷たい




東野さんの友人の実体験が元になっています。
カナダ在住の日本人夫婦がコスタリカに旅行に出かけ、そこで強盗に襲われ
かなり危ない目に遭う、という話です。

コスタリカは治安が良いということだったのですが、この夫婦は運悪く強盗に遭い
所持品のほとんどを奪われます。


命は助かり、何とか逃げ出すことに成功します。

この強盗犯の正体が大事になるのですが、あることがきっかけとなり正体が分かります。
偶然に偶然が重なり、強盗犯の正体が分かります。



話は上手く行き過ぎている感じがしますが、事件は解決します。
実体験が元の話なので、上手く行くことがあっても不思議ではありません。




そして西上心太の解説が付いています。
西上心太は東野さん自身です。
この解説まで読んで下さい。









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