東野圭吾 ある閉ざされた雪の山荘で







仮面山荘殺人事件、回廊亭殺人事件が売れなかったので
3度目の正直で書いたということです。


これは、ある山荘に集められた劇団員たちの話です。
東郷という演出家の指示で、劇団員7人がある山荘に集められます。
そこで4日間過ごし、推理劇を作って行く、というものです。

この7人はオーディションに合格し、舞台に立つことが決まっています。
しかしこの指示に従えないと、合格を取り消す、ということです。

7人は新しい推理劇を作るため、この山荘で役作りなどに励むことになります。

しかしそこで事件が起こります。


まず、笠原温子が亡くなります。
殺されました。

しかしこれは推理劇の一部と見られ、本当の事件ではなさそうです。

さらに、元村由梨江も殺されます。
これも推理劇の一部のようで、殺人事件ではなさそうでした。


つまり7人の中の2人が殺されるという劇が進行しているということです。
7人中2人が亡くなったのですが、残る5人の中に犯人がいると推測されます。

劇だということで、残った5人に真実味はなかったのですが、凶器と思われる血の付いた
鈍器が発見されました。

このことでこれは本当の殺人ではないかという考えが生まれました。



これは山荘での推理劇作りのはずです。
推理劇なので、劇中で殺人があるのは普通なのですが、凶器が発見されたことで
本当の殺人の可能性が生まれました。

単なる推理劇なら凶器はないはずです。


残った5人の中に真犯人がいるのではないか、という疑心暗鬼の中で
過ごすことになります。


これは劇なのか、それとも本当の殺人なのか、分からないまま話が進みます。
犯人を突き止めることも大事ですが、本当なのかどうかがこの話の
メインテーマとなっています。


最後にはもちろん全てが分かります。
本当の殺人だったのかどうかがはっきりと分かります。


7人の中から探偵役が出て、推理をして行きます。
そして全ての謎が解けます。

簡単に言えば黒幕がいたのです。
その黒幕の伏線は話で何度も出てきます。




この話は「仮面山荘殺人事件」と似ていると言えます。
最後には逆転があると言えますが、この逆転は東野さんらしくありません。

あまり驚きがなく、あっけなく話が終わる感じです。


最後には全て分かりますが、全て分かったからと言って面白いという訳ではありません。
何か少し強引に書き上げた、という印象が残る話です。







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